概要

■沿革

我が国では、コンクリートが用いられたのは19世紀後半以降であり、大量に使用され始めたのは第2次世界大戦後の1950年以降のことです。ストックされたコンクリート構造物は、道路、ダム、港湾、空港、建築物など約150億m³と推定されています。

適切に設計・施工された種々の歴史的コンクリート構造物は、今もなお”丈夫で、美しく、長持ち”の性能を有しております。しかしコンクリートが大量に用いられ始めた時代は、種々の社会基盤施設が不足しており、建設が急務とされる時代でありました。その時代に大量にストックされたコンクリート構造物は、何らかの形で劣化が進行しており、適切な維持管理を行い長寿命化を図ることが社会から求めれております。

■コンクリート診断士とは

既設構造物の長寿命化を図るためには、点検、調査、劣化原因の推定、劣化程度の把握、劣化予測・評価、対策の判定だど「適切な診断」ができてはじめて適切な維持管理が可能となり、コンクリート構造物を”丈夫で、美しく、長持ち”する維持管理型社会の実現が可能となると考えています。

(社)日本コンクリート工学協会では、このような社会の要請に応えてコンクリート診断士制度を創設し、コンクリート診断士試験を2001年度より実施し診断、補修・補強に関わる専門技術者を社会に送り出し、高い評価を受けています。

■高知県コンクリート診断士会(平成20年8月1日設立)

本会は、(社)日本コンクリート工学協会のコンクリート診断士制度の趣旨に基づき、診断技術の進歩、改善、診断士の技術向上、社会的地位の向上、診断士の品位の維持、診断士間の情報交換、コンクリート工学協会の診断士制度発展、コンクリート構造物の維持管理に関し、貢献することを目的とし、高知県内の有資格者により設立した団体です。更に2010年11月からは(社)日本コンクリート診断士会に加入して活動を行っています。